yokaのblog

琵琶湖で微生物の研究してます

6月びわこ

今日は月例の琵琶湖調査の日。 湖の北端が見渡せるほど済んだ空気。最近ずっと天気に恵まれている気がする・・・ 透明度は5.6m、水温は21.2℃で、深層の温度は約8.2℃。早速顕微鏡で細菌を観察したけど、今年も例年と同じ変化が起こり始めていて、すごくワクワ…

実験とこだわり

予備実験を繰り返して実験条件が決まったあと、本番サンプルを一気に処理して論文になる結果を出しまくるのは研究で気持ちいい瞬間の一つだ。今まさに昨年採り溜めたサンプルの処理が大詰めを迎えていて、ここ1週間で10万以上の細菌を顕微鏡で数えている。カ…

5月びわこ

5月の琵琶湖調査に行ってきました。 先月に引き続いての快晴、船上作業も快適。気温は19.5℃だけど、表面水温は15.9℃で、まだ汲んだ水を触ると冷たいと感じる温度。透明度は5.7mで少し回復して、春の植物プランクトンの大発生もピークを過ぎた感じ。 成層が発…

最先端の人たちと鳥肌を立てあう楽しさ

↑の記事でも一度触れた内容なのだけど、ノーベル賞をとった大村先生の言葉として本の中で取り上げられている以下の言葉がとても好きだ。 レベルの高い人とおつき合いすることが大事である。レベルの高い人たちとつき合っていると、いつしか自分もそのレベル…

違和感の備忘

今日は自分を棚に上げて批判を展開しますよ。僕が会社員からアカデミアに戻ってきて感じるようになったこと、というか冷静に考えれば会社員なぞ経験してなくても分かるはずなんだけど、会社員時代と比べてアカデミアで見かけることが多いと感じる、改善した…

4月びわこ

今日は黄砂の降り注ぐ琵琶湖に行ってきました。 透明度はわずか4.0m、湖の中も春を迎えて植物プランクトン大発生の最盛期。 そして、今年度から導入した新兵器。↓ 船上で大量濾過を実現。使われずに転がっていたパーツの寄せ集めでほとんどお金かけてないの…

切り替えが必要な感じ

最近仕事のペースが落ちているような気がする。労働時間は長いのだけど、目的意識を持って集中できている時間が少なく、ダラダラと過ごしてしまっていて良くない。 原因は大きく二つあるように思う。一つは、仕事量が飽和してしまっていて、「どうせ終わらな…

全生物の系統樹

全生物の系統樹の最新版が出たということで、昨日は微生物研究者界隈で話題になっておりました。僕はこの論文の存在をTwitterでフォローしている海外の研究者が騒いでるのをみて初めて知ったのだけど、人類の知のフロンティアで戦っている研究者たちがリアル…

リスニング能力の強化に使っているYoutubeチャンネル

僕は英語が苦手だ。人並みには努力しているように思うのだけど、自分より早く上達していく人が多いように思われて、どうも自分には語学の才能があまりないのだと思っている。 英語ができないせいで困ったり悔しい思いをする場面はとても多い。今までで一番悔…

研究でお金がもらえるということ

賛否ありそうですが、今日はちょっと強めの主張を。 ポスドク問題つまり、アカデミアでポストが無くてなかなか定職が見つからない、という話は、もう10年くらい議論されている話題であり、そこでよく槍玉に挙げられるのが「受け皿を増やさないまま博士を増や…

微生物の研究の面白さを伝える

研究者にとって自分の研究の魅力を上手く伝えることは死活問題だ。相手が研究者ならともかく、非研究者にその面白さや謎の深さを理解し、共感してもらうのは本当に難しい。僕自身も、親や親戚に「何の研究やってるの?」と聞かれて、一生懸命(目を輝かせて…

刺激が欲しい

努力の上限は想像の上限で決まっており、想像の上限は経験の上限で決まっている。これは僕が高校受験の時からずっと思っていることだ。人は、自分が見たことがあるところまでしか自分を高めることはできない。誰かが先に登っているのを見て初めて、自分が登…

自分だからできる研究とは?

先日本屋に立ち寄ったら、機械学習や人工知能の技術書が山積みになっていた。数年前に比べて、これらの言葉は確実によく耳にするようになったし、つい先日ニュースになっていた、碁でプロがコンピューターに負けた話のように、少し前の人々の想像をはるかに…

研究者の出会い系

京大が主催する「100人論文」なるイベントに行ってみた。概要については以下を参照↓ 速報:嗚呼、この素朴な意見交換の喜びや | 京都大学 学際融合教育研究推進センター Web経由で自分の研究内容ややりたいこと、提供できるリソース等を短い文章で投稿してお…

科学は役に立つべきか

基礎科学に対して「役に立たない」と表現を使う人がいる。科学の外にいる人が批判的な意味を込めて使うのはともかくとして、科学者自身が自分の研究を指してこの表現を使うのはありえないことだと僕は思う。 今世の中を便利にしてくれている、「役に立ってい…

1月びわこ

あけましておめでとうございます。今日は早速琵琶湖に水を採りに行っていました。 暖冬のせいで、表面水温はまだ11℃もあって、まだ成層が続いていた。今年の冬はちゃんと全層循環するのだろうか・・・ 研究のほうは、サンプリング&インプットに力を注いでい…

久々の論文書き

4月から超特急でスタートした実験の結果が12月になってようやく出揃って、3年ぶりに論文を書き始めた。Figはできてるし、会社員時代に鍛えた文章作成テクで1週間ちょいで草稿まで書けるのでは、とか思っていたけど、そんなに甘くなかった。 Materials and Me…

12月びわこ

昨日は月例の琵琶湖調査。気温は15度あったけど、早くも冬の天気の洗礼を受け、強風で調査は途中で中断・・・ ↑比良山が雲を堰き止めている様子が良く分かる。 ↑沖は白波が立ち海のような状況。 透明度は8.5 m、植物プランクトンは、Fragilaria, Stephanodis…

かっこいい研究者

「上までのぼりつめた先輩がカッコいい存在かどうか」というのは、自分が飯を食っていく業界を選択するうえで、くだらないことのように見えて、とても重要な要素だと僕は思っている。研究者が研究者を目指す理由って、単に自然が好きとか好奇心旺盛とかいう…

微生物は世界中を飛び回っているのか?

微生物生態学における大きな未解決問題の一つに、「ある場所の微生物群集を決めるのはそこの環境なのか、歴史なのか?」というのがある。具体的には、 ①あらゆる場所に全種類の微生物が少量ながらも生息していて、その環境に適したものだけが増えることがで…

バイオインフォマティックス学会&11月琵琶湖

先週はバイオインフォマティックス学会なる学会に参加してました。これからは全ての生物学が情報との戦いになるはずだ!ということで、少なくともある程度のリテラシーは備えておくべきだと思っているので、ド・アウェーの中、敢えて飛び込んでみた次第。自…

微生物生態学会&中禅寺湖調査

つくばで実験⇒土浦で微生物生態学会⇒中禅寺湖で調査、というスケジュールをこなし、さすがに疲れております。ひとまず全行程無事故で良かった。 微生物生態学会は、僕が参加している国内の学会の中では一番規模が大きく、アクティビティも高くて面白い学会だ…

10月びわこ

今日は月例の琵琶湖調査。 ↑ 寒くなったからか、はぐれたホテイ草が沖合を漂っていた。 表層水温は21.9℃、透明度は5.4mと、少し低め。植物プランクトンを見ると、Microcystis, Staurastrumに加え、Fragilariaなどの珪藻も出始めていた。 自分の研究的には、…

系統地理は面白い

湖調査⇒陸水学会の1週間の北海道滞在を終えて、滋賀に帰還。 陸水学会では色んな分野の研究者の話を聞くことができて楽しかった。同業のプランクトン研究者の話はもちろん、もう少し大きな生き物の研究や、普段なじみのない物理・化学系の研究発表も聞くこと…

北海道の湖たち

北海道の湖に水を採りに来ています。 ↑支笏湖。 ↑洞爺湖。こちらは北大の臨湖実験所の方に船を出していただきました。 ↑倶多楽湖。 どこも深くて透明度が高い、貴重な湖。「自然に出て生き物を採ってきて研究することを仕事にする」という夢が、気づいたら実…

徳山湖

日本中の深い湖でレアな細菌を捕獲しまくるプロジェクト、北海道から鹿児島まで制覇したけどダム湖はこれまで未攻略。というわけで、岐阜県にある貯水量日本最大のダム、徳山ダム湖に行ってきました。ダム管理所の方に許可をいただき、船で最深地点(約120 m…

次世代シーケンサーの次にくるもの

鳥取で行われていた微生物資源学会という学会に参加。単離や株の保存に関する学会で、自分がやっている生態の研究からは少し分野違いだけど、ある微生物のことをしっかり知ろうとすると「単離する」のがやっぱり一番効果的な方法で、その道のプロの人たちと…

科学技術予測調査を読んで

文部科学省直轄の「科学技術・学術政策研究所(NISTEP)」が第10回科学技術予測調査の結果を公表。 <a href="http://www.nistep.go.jp/archives/22697" data-mce-href="http://www.nistep.go.jp/archives/22697">「第10回科学技術予測…

国際学会@スウェーデン

スウェーデンのウプサラで行われている国際学会(SAME 2014)に参加してます。一年で一番いい時期に来ていて、町並みと気候を楽しんでます。 自分の論文が意外に読んでもらえていたり、やろうとしていたことがすでにやられていたり・・・で、やはり世界の研…

試行錯誤とこだわり

会社員を辞めて研究に戻ってきて、特に「良かったな」と思える瞬間として ① 試行錯誤にしっかり時間を使える ② アウトプットの質にこだわることに時間を使える という2つがある。 アカデミアに比べて、時間(=コスト)の使い方によりシビアなビジネスの世界…