yokaのblog

湖で微生物の研究してます

2018-01-01から1年間の記事一覧

アルプスの氷河湖もCL500-11だらけ

昨年のヨーロッパ滞在中に行った仕事の一部が論文になった。 一言で言えば、CL500-11系統の細菌がアルプスの氷河湖でも優占することを初めて報告した論文だ。CL500-11に関しては、これまでの自分の研究で、琵琶湖での時空間的な動態を明らかにしてきたほか(…

支笏湖&十和田湖調査

支笏湖と十和田湖の調査に行ってきた。支笏湖は昨年台風で中止になり、今年の当初の計画も地震の影響で中止になり、次は噴火でも起こるのではないかとビクビクしていたけど、天気にも恵まれて無事全サンプルを計画通りに収集して帰ることができた。 まずは新…

陸水学会@岡山

岡山で開催されていた陸水学会に参加していた。今回は課題講演を企画させてもらったのだけど、その狙いとして「同じ湖を別の視点から研究している人の話を聞くチャンスを作りたい」というのがあった。湖は様々な方面から研究されていて、それぞれの分野で技…

ISME17 @ライプチヒ

ライプチヒで行われていたISME17に参加してきた。この学会に参加するのは前回のモントリオール大会に引き続いて2回目。前回は知り合いもあまりいなかったし、海外にも国際学会にも英語でのディスカッションにも慣れていなくて死にそうなくらい疲れたけど、今…

意地の琵琶湖採水

4月につくばに移ってからも定期的に琵琶湖に通って水を採っている。片道5時間以上かかるのでなかなか大変だけど、「自分の足で一次データを集めて研究を差別化すること」の強さと必要性をこれまでも感じてきたから、多少無理してでもやっておきたいと思って…

微生物生態学会@沖縄

沖縄の微生物生態学会に参加していた。台風で日程が1日短くなって、過密スケジュールだったけど、楽しい時間を過ごすことができた。昨年は海外にいたので国内の学会に参加するのは久しぶりだったのだけど、やっぱり学会は楽しい。 一番の感想は「日本語を話…

山頂の景色を信じてただ登っている

同学年の「すごい研究者」がどれくらいすごいのかをネット上で色々と調べていた。僕には会社員をやっていた3年分のロスがあるので、多くの同学年・年下の研究者が僕よりも経験も成果もある。僕はそのことに焦りを感じている。3年間外で働いたからには何か得…

休日が難しい

会社員だった頃は「平日こんなに働いているんだから休日など働いてなるものか!」という気持ちで、土日は躊躇なく趣味や旅行に費やせていたのだけど、研究に戻ってきてからは、不本意な罪悪感があって、思い切って休みを楽しむのが難しくなっている。 自分は…

壁の高さを見誤ってはいけない

今週はほぼ100%の時間を投入してガリガリ論文を書いていたのだけど、月曜日の時点で「水曜までには終わるだろう」と思っていたのが、今(金曜日の夜)になっても終わっていない。論文のストーリーを組み立てたところで出来た気分になっていても、そこから先…

世界とgive & takeするにはまだ早い

最近はデータもやることも無限にあって、中長期的に自分が進むべき方向も見えている状態で、しばらくは迷うことなく仕事ができそうだし、研究成果としても(まだ不確実なことがほとんどだけど)まぁ面白い方向に進んでいるのではないかと思う。 時々「海外に…

あと何本論文が書けるのか

いろんなことに手を出しすぎて手に負えなくなってきている感があると感じる。限界を作るとその限界までしか出来なくなってしまうからできるだけ限界は作りたくないと思っているけど、出来ないことを出来ると思い込んでしまうことには不幸しかない。自分が今…

3年経った

無事学位を取得しました。これで僕は学部・修士・博士と3回京都大学を卒業したことになる。途中で3年間会社員生活を挟んでいるけど、2006年に入学したのはもう12年も前で、本当に長い時間が経ってしまったのだと感じる。学位授与式の最後に「今日は本当にお…

もう一歩踏み込んだ研究をしたい

公聴会を1月に終えてから2ヵ月。しばらく手を付けられていなかった手元のデータの分析に本格的に取り組んでいる。その間にも次々と新しい論文が発表されて状況が変わっていくし、自分のデータからも色々と面白い発見が出てきて、すでに2ヵ月前に公聴会で発表…

「自分が本当に明らかにしたいこと」は何か?

博士論文提出と公聴会を終え、8月の海外渡航以来ずっとバタバタしていたのがようやく一段落。溜まっているデータを論文にする作業にようやく手を付けている。次の論文を出すまでに時間がかかりそうなことは想定済みのことではあったけど、1年近く論文が書け…