2019-01-01から1年間の記事一覧
今月で2010年代が終わる。改めて「2020」という文字を見ると、近未来感があって少しワクワクする。そんな感想も今月限りなのだと思うと寂しい。世界の情報化はますます進んで、「インプットよりもアウトプット、スピードこそが価値」みたいな考えが幅を利か…
メタゲノムやメタトランスクリプトームの解析をやっていると、コンティグやゲノムのカバレッジを決めたい場面が多々出てくる。アセンブル前のリードを、アセンブルしたコンティグやゲノムにアライメントして、マッピングされた(貼り付いた)リードの量(正…
昨年から今年にかけ、12カ月×2水深にわたって採集した琵琶湖メタゲノム・メタトランスクリプトームサンプルのDNA/RNA抽出が完了した。限られた量のサンプルからできるだけ多くのDNAとRNAを同時に抽出するべく、8月ごろから時間をかけて慎重に条件検討を進め…
先日プレプリントを公開していた論文がEnvironmental Microbiology誌にてPublishされた。 データ量もかけた時間もこれまでの仕事を圧倒しており、今までで一番手がかかった論文だ。最初にこの研究の構想に至ったのがD1だった2015年の秋で、共著者の方々に声…
ドイツでのSAMEに引き続いて、微生物生態学会(甲府)・地球化学会(東京)・陸水学会(金沢)と参加してきた。 微生物生態学会では陸水学会との共催シンポジウムのオーガナイザーを務め、地球化学会は招待講演で分野外の研究者の前で30分も発表の時間をいた…
2週間弱のヨーロッパ出張から帰ってきた。まずは毎年訪れているチェコ南部のČeské BudějoviceのInstitute of Hydrobiologyを訪問。日本からチェコの直行便はなく、乗り継いでプラハまでたどり着いたとしてもそこから3時間以上の電車旅が待っている。なので今…
ここ最近、申請書も論文も落とされまくっている。これまで割と順調に来ていただけに、なかなか精神的に堪える。何より、頑張って準備した書類が理由も教えられずに全否定されて無に帰する徒労感が辛い。世界は厳しい。まぁそれでも「60点でよい仕事で100点を…
難産だった琵琶湖の細菌・ウイルスメタゲノム論文をようやく投稿。同時にbioRxivでプレプリントを公開した。 僕は元々顕微鏡仕事から微生物生態学の世界に入ったので、この論文の研究を始めた頃はショットガンメタゲノムの原理もゲノミクスの基礎もほとんど…
昨日に引き続いて論文投稿作業の罠にハマってしまったので備忘で書く。 やりたかったことは ベクタ形式の図をワードの原稿上に貼って、ベクタ形式のままPDFとして出力したい という毎日世界中で死ぬほど発生してそうな作業だったのだけど、調べても驚くほど…
論文の英文校閲、これまでいくつかの業者をこれまで試してきたけど、今のところはTextcheckというところが料金と納期とクオリティのバランスがとれていて満足度が高い。ただ一つイケてないのが、納品されてくるワードファイルのフォーマットが変更されていて…
昨年の5月から毎月続けてきた琵琶湖の調査、12か月分のサンプルを採り終えて一段落。毎回つくばから滋賀まで往復するのは大変だったし、途中で船が使えなくなって予定が大きく狂うトラブルに遭いながらも、色々な人に助けてもらって何とかここまで来れた。ホ…
明日で博士号を取って今の場所に来てから1年、ポスドク2年目に突入する。この1年何をやっていたか・・・振り返ると、ひたすら学生時代に集めたデータを論文にする毎日だった。昨年の今の時点で、少なくとも論文3本分のデータが手元にあったのだけど、そのう…
東海大学の医学部で行われた「感染症診断と治療におけるゲノム解析」というシンポジウムに招待いただき、講演してきた。まだ駆け出しの身分にも関わらずそうそうたる先生方と同じ枠で招待してもらっただけで恐れ多いのに、これまでほとんど接点のなかった医…
ふと「最近本読んでないな」ということを考えた。学部・修士時代には月に1冊以上は読んでいたし、会社員時代は片道40分の電車通勤があったので本を読む習慣ができていたのだけど、その後は通勤も車か自転車になり、たまに本を読めるようなヒマができたとして…
「就活するか?博士課程に行くか?」というのは、これからの時期、多くの修士1年の学生が抱える悩みだ。自分自身も、研究者を志して博士課程に行くつもりで修士課程に入学したのだけど、研究者として食っていくことの難しさを冷静に見れば見るほど不安になり…