yokaのblog

湖で微生物の研究してます

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

環境バイオテクノロジー学会 2日目

昨日に続いて環境バイオテクノロジー学会。昨日もなんとなく感じていたことだけど、研究対象が深刻な汚染(高濃度・高毒性・難分解)だったりするので、 ・環境中に栄養を撒く ・環境中に微生物を撒く ・遺伝子を組み替えた生物を使う といったことに対して…

環境バイオテクノロジー学会 1日目

今週はずっと関東出張中。僕は所属としても生態学の研究所にいるし、自分の研究のルーツも一応「生態学」にあると思っているけど、今後は「微生物学」寄りな知識や技術も身につけていきたいと思っていて、今年は情報収集をしに他分野の学会にも参加してみよ…

48連でCARD-FISH

顕微鏡下で細菌を種類ごとに染め分けることができるCARD-FISH染色。便利なんだけど、実験の手数が多くてかなりめんどくさいです。 48wellで培養しているサンプルを一つずつFISHで確認するのに発狂しそうになっていたので、48連のメンブレンブロッターを応用…

研究での仲間の作り方

会社員人生を経験して、思いを強くしたことの一つに 仕事へのモチベーションやアウトプットの質は、「何をやるか」でなく「誰とやるか」で決まる というのがある。仕事の中身に興味を持てるかどうかよりも、一緒に仕事をする仲間と気が合うかどうかが、楽し…

深海の微生物とその役割

深海の微生物と物質循環に関する約30ページの大作レビュー、ようやく読み終わった。 Microbial oceanography of the dark oceans pelagic realm, Limnol. Oceanogr., 54(5), 2009, 1501-1529 僕の研究では、湖の深層で得られた知見を、深海の研究に拡大して…

研究者は「好きなことできてるんだから給料安くてもしょうがない」という認識をもつべきでない

2つの意味で。 一つは 「好きなこと」じゃなくて「世の中の役に立つこと」という認識をもつべき という意味で。世間は「科学で生活を豊かにしたい」というモチベーションで、貴重な税金を研究者に託してくれている。それを世間に還元するという意識を持つの…

Chloroflexi門・Anaerolineae綱の細菌

僕が研究対象にしている細菌は、Chloroflexi門Anaerolineae綱という分類に属する。門レベルでも綱レベルでも、分子系統での多様性が高く、色んな環境から出てくるくせに、ほとんど単離株が取れていない、謎の多い分類群だ。この分類群について知るのに、とて…

びわこ

今日は月例の琵琶湖調査でした。ここ最近の蒸し暑さが急になくなり、最低気温13度、ちょっと手がかじかむ寒さ。表面水温は20度で、水をくんで手を入れたら暖かい。 透明度は10 m。優占植物プランクトンはStaurastrumでした。 雨が降る前に帰ってこれてよかっ…

良い学術論文の書き方

Youtubeで面白い動画を見つけたので共有。 How to Write a Great Research Paper - YouTube Microsoft ResearchのSimon Peyton Jones教授の授業の動画で、「良い学術論文の書き方」をレクチャーしている。 コンピューターサイエンスの研究が例になっているけ…