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yokaのblog

琵琶湖で微生物の研究してます

研究者は「好きなことできてるんだから給料安くてもしょうがない」という認識をもつべきでない

2つの意味で。

一つは

「好きなこと」じゃなくて「世の中の役に立つこと」という認識をもつべき

という意味で。世間は「科学で生活を豊かにしたい」というモチベーションで、貴重な税金を研究者に託してくれている。それを世間に還元するという意識を持つのは研究者の義務だ。自分の研究は基礎研究だから、すぐに世の中の役に立つものではないという人もいるかもしれないけど、少なくとも「どうやったら世の中の役に立つように説明できるか」ということを常々考えながら研究すべきだ。「自分が面白ければOK」というのが許されるのは、中世の研究者のように、自費で研究している人だけだ。

 

もう一つは

自分の研究を「安売り」すべきでない

という意味で。研究者は、人一倍、自分の仕事に命を懸けている度合いが高い。研究の価値は、自分そのものの価値と言っても良いと思う。その研究、そして自分の価値を「安くてもしょうがない」と思うのは、プライド低すぎじゃないか。研究者は、人類を代表してその分野のフロンティアを切り拓く存在だ。「子供がなりたい職業」で堂々の2位だ。本当は超かっこいいはずだ。「安くてもいい」なんて言わず、自信満々に、「自分の研究は世界一なんだからこんな金じゃやっていけないぜ」と言うべきだ。

 これには逆説的意味もある。そうやって研究者自身が、声を大にして、自分の分野に金を引いてきて、研究の潮流をつくり、市場を作り出すことができなければ、この先、科学につく金はどんどん少なくなっていくだろうということだ。大きなことを言って追い込まれるプレッシャーから逃げてはいけない。それが、最先端を拓くこと自体が、研究者の仕事だ。

 ブラックな環境に耐えれば耐えるほど、耐えられない人から辞めていき、状況はどんどんブラックになっていく。会社と同じだ。「好きなことやってるからしょうがない」では何も変わらない。もっと積極的に、もっと声を上げていかなければならないと思う。