yokaのblog

琵琶湖で微生物の研究してます

研究

琵琶湖納め

今年最後の琵琶湖に行って来ました。今回はとにかく量が必要で、なんと60Lの採水。琵琶湖を60kgも軽くしてしまった。 気温7.7℃、水温11.6℃。透明度は5.5mとまだ低くて、緑藻のブルームが続いている。20µmのプランクトンネットをひくとあっという間に真緑に…

12月びわこ

今日は月例の琵琶湖の日。車も地面も凍り付く朝。比良山も白くなっていた。 表層水温は13.1℃、透明度は5mで緑藻が多い様子。前日の嵐のおかげか、表層から水深40mまで綺麗に水が混ざっている状態だった。全層循環までもう少し。しかし湖上は寒い・・・

11月びわこ

今日は月例の琵琶湖調査。 気温14.7℃、水温15.9℃、透明度は5.5m。深層の細菌密度は1.0×10^6 cells/ml, ウイルス現存量は2.0×10^7 particles/ml。水温躍層は30m付近まで下がってきていて、昨年よりも確実に冷えるのが早い。去年が暖冬だったおかげで深層の水…

系統地理ワークショップ@京都

京大のセミナーハウスで行われていた生物群横断系統地理ワークショップなるイベントに参加してきた。僕の研究では「なぜ同じ系統の細菌が世界中の別々の湖に共通して生息しているのか?」という疑問があって、他の生物の研究から何かヒントは得られないか、…

微生物生態学会@横須賀

微生物生態学会@横須賀に参加。この学会は、一番僕の研究分野にフィットした学会であると同時に、ものすごく守備範囲の広い学会でもある。感動するくらいマニアックなレベルで自分の研究を評価してくれる人もいる一方で、大多数の研究者は僕のポスターの前…

10月びわこ

月例の琵琶湖調査に行ってきた。今朝の気温は13℃。そろそろ深層の水(8℃)を触っていると手がかじかんでくる季節。クーラーボックスの保冷材の数を減らせるのはいいのだけど。 水温は23.0℃、透明度はさらに下がって5.5mで、湖も実りの秋。まだ水温が高いのか…

9月琵琶湖その2

琵琶湖に行ってました。先月から一変、ひたすら雨が降り続けたおかげで洗堰も久しぶりの全開放流で、湖の水もかなり入れ替わった模様。 水温25.0℃、透明度は6.0mで秋の植物プランクトンの季節になってきた。最近調査・出張に行き過ぎて実験・論文が進んでい…

9月琵琶湖その1

今日は琵琶湖に行ってきた。琵琶湖に行く日はずっと晴れていたのだけど、今日は久しぶりの雨。 雨の影響か表面水温はだいぶ下がって26.5℃。透明度も6.4mまで低下していた。 船上濾過システムもかなり改良が進んできて、採水から20分で10L の水を処理できるよ…

本栖湖・西湖調査

富士五湖の本栖湖(水深121m)・西湖(水深71m)の深層の水を採りに調査に行ってきた。 年々きれいになっていく本栖湖、今回の透明度なんと20m↓ 透き通った湖は海の色ともまた違う、不思議な色をしていた↓ 続いて西湖へ。手漕ぎボートだったので最深地点にた…

ISME@モントリオール

カナダのモントリオールで開催された国際微生物生態学会(ISME)に参加してきた。街の中心部にあるカラフルでおしゃれな会議場で開催。 今回はラボからは自分一人の参加だったのだけど、1年ぶりに会った海外の研究者や、現地で会った日本人研究者と一緒に行…

8月びわこ その2

今日は今月二回目の琵琶湖。ここ最近台風や豪雨もなく、ずっと猛暑が続いていたので、あらゆるものが「真夏の琵琶湖の最強版」になっていた。 まず船着き場についてすぐに目についたのがアオコ。水の動きが少ないと発生しやすいと言われているけど、ずっと雨…

水圏微生物研究フォーラム

「水圏微生物研究フォーラム」なる集会に参加するため、関東出張してました。 水域の環境微生物の研究者のための集会で、昨夏に参加した国際学会のSAME (Symposium on Aquatic Microbial Ecology)の国内版という感じ。招待講演のメンバーを見た瞬間に「こん…

8月びわこ その1

今月は2回琵琶湖に行く予定なので、早速1回目を済ませてきた。 穏やかな夏の朝・・・かと思ったけど、やっぱり日が昇ると暑い。9時の時点で気温は29.7℃、水温は28.1℃。透明度は7.9mまで伸びて、「溶存有機炭素(DOC)豊富、栄養塩(N・P)欠乏」の典型的な真…

初稿という既成事実

月例の調査やサンプル処理は進めつつも、最近はデスクワーク中心の毎日。次の論文に載せるデータを作りながら、そのデータを使って来月の国際学会での発表ポスターを作成中。 前回の論文はかなりスピード重視で書いたけど、今回のはあえて焦らずに分析を深め…

7月びわこ

今日は琵琶湖調査の日でした。ちょっと波風があるけど、良い天気。 気温28度でまだマシな暑さ。水温は26度、透明度は6mに増えて、水中も真夏モードに入りつつある。 いつもは深層ばかり採水しているのだけど、今回は別の目的で久しぶりに表層から採水。やっ…

琵琶湖に生息する微生物の図鑑

自分の研究の論文が出版されたので、簡単に紹介。 Vertical partitioning of freshwater bacterioplankton community in a deep mesotrophic lake with a fully oxygenated hypolimnion (Lake Biwa, Japan) - Okazaki - 2016 - Environmental Microbiology R…

早期取得断念

今所属している、京大理学研究科(生物科学専攻)の博士の学位の最低取得用件は「査読付き国際誌に一報以上掲載」だ。僕はすでにその基準を満たしていて、できれば早く学位をとって、研究費申請や共同研究の自由度を上げたい、と思い、3年未満での早期取得を…

6月びわこ

今日は月例の琵琶湖調査の日。 湖の北端が見渡せるほど済んだ空気。最近ずっと天気に恵まれている気がする・・・ 透明度は5.6m、水温は21.2℃で、深層の温度は約8.2℃。早速顕微鏡で細菌を観察したけど、今年も例年と同じ変化が起こり始めていて、すごくワクワ…

実験とこだわり

予備実験を繰り返して実験条件が決まったあと、本番サンプルを一気に処理して論文になる結果を出しまくるのは研究で気持ちいい瞬間の一つだ。今まさに昨年採り溜めたサンプルの処理が大詰めを迎えていて、ここ1週間で10万以上の細菌を顕微鏡で数えている。カ…

5月びわこ

5月の琵琶湖調査に行ってきました。 先月に引き続いての快晴、船上作業も快適。気温は19.5℃だけど、表面水温は15.9℃で、まだ汲んだ水を触ると冷たいと感じる温度。透明度は5.7mで少し回復して、春の植物プランクトンの大発生もピークを過ぎた感じ。 成層が発…

4月びわこ

今日は黄砂の降り注ぐ琵琶湖に行ってきました。 透明度はわずか4.0m、湖の中も春を迎えて植物プランクトン大発生の最盛期。 そして、今年度から導入した新兵器。↓ 船上で大量濾過を実現。使われずに転がっていたパーツの寄せ集めでほとんどお金かけてないの…

全生物の系統樹

全生物の系統樹の最新版が出たということで、昨日は微生物研究者界隈で話題になっておりました。僕はこの論文の存在をTwitterでフォローしている海外の研究者が騒いでるのをみて初めて知ったのだけど、人類の知のフロンティアで戦っている研究者たちがリアル…

刺激が欲しい

努力の上限は想像の上限で決まっており、想像の上限は経験の上限で決まっている。これは僕が高校受験の時からずっと思っていることだ。人は、自分が見たことがあるところまでしか自分を高めることはできない。誰かが先に登っているのを見て初めて、自分が登…

1月びわこ

あけましておめでとうございます。今日は早速琵琶湖に水を採りに行っていました。 暖冬のせいで、表面水温はまだ11℃もあって、まだ成層が続いていた。今年の冬はちゃんと全層循環するのだろうか・・・ 研究のほうは、サンプリング&インプットに力を注いでい…

久々の論文書き

4月から超特急でスタートした実験の結果が12月になってようやく出揃って、3年ぶりに論文を書き始めた。Figはできてるし、会社員時代に鍛えた文章作成テクで1週間ちょいで草稿まで書けるのでは、とか思っていたけど、そんなに甘くなかった。 Materials and Me…

12月びわこ

昨日は月例の琵琶湖調査。気温は15度あったけど、早くも冬の天気の洗礼を受け、強風で調査は途中で中断・・・ ↑比良山が雲を堰き止めている様子が良く分かる。 ↑沖は白波が立ち海のような状況。 透明度は8.5 m、植物プランクトンは、Fragilaria, Stephanodis…

微生物は世界中を飛び回っているのか?

微生物生態学における大きな未解決問題の一つに、「ある場所の微生物群集を決めるのはそこの環境なのか、歴史なのか?」というのがある。具体的には、 ①あらゆる場所に全種類の微生物が少量ながらも生息していて、その環境に適したものだけが増えることがで…

バイオインフォマティックス学会&11月琵琶湖

先週はバイオインフォマティックス学会なる学会に参加してました。これからは全ての生物学が情報との戦いになるはずだ!ということで、少なくともある程度のリテラシーは備えておくべきだと思っているので、ド・アウェーの中、敢えて飛び込んでみた次第。自…

微生物生態学会&中禅寺湖調査

つくばで実験⇒土浦で微生物生態学会⇒中禅寺湖で調査、というスケジュールをこなし、さすがに疲れております。ひとまず全行程無事故で良かった。 微生物生態学会は、僕が参加している国内の学会の中では一番規模が大きく、アクティビティも高くて面白い学会だ…

10月びわこ

今日は月例の琵琶湖調査。 ↑ 寒くなったからか、はぐれたホテイ草が沖合を漂っていた。 表層水温は21.9℃、透明度は5.4mと、少し低め。植物プランクトンを見ると、Microcystis, Staurastrumに加え、Fragilariaなどの珪藻も出始めていた。 自分の研究的には、…

系統地理は面白い

湖調査⇒陸水学会の1週間の北海道滞在を終えて、滋賀に帰還。 陸水学会では色んな分野の研究者の話を聞くことができて楽しかった。同業のプランクトン研究者の話はもちろん、もう少し大きな生き物の研究や、普段なじみのない物理・化学系の研究発表も聞くこと…

北海道の湖たち

北海道の湖に水を採りに来ています。 ↑支笏湖。 ↑洞爺湖。こちらは北大の臨湖実験所の方に船を出していただきました。 ↑倶多楽湖。 どこも深くて透明度が高い、貴重な湖。「自然に出て生き物を採ってきて研究することを仕事にする」という夢が、気づいたら実…

徳山湖

日本中の深い湖でレアな細菌を捕獲しまくるプロジェクト、北海道から鹿児島まで制覇したけどダム湖はこれまで未攻略。というわけで、岐阜県にある貯水量日本最大のダム、徳山ダム湖に行ってきました。ダム管理所の方に許可をいただき、船で最深地点(約120 m…

次世代シーケンサーの次にくるもの

鳥取で行われていた微生物資源学会という学会に参加。単離や株の保存に関する学会で、自分がやっている生態の研究からは少し分野違いだけど、ある微生物のことをしっかり知ろうとすると「単離する」のがやっぱり一番効果的な方法で、その道のプロの人たちと…

科学技術予測調査を読んで

文部科学省直轄の「科学技術・学術政策研究所(NISTEP)」が第10回科学技術予測調査の結果を公表。 <a href="http://www.nistep.go.jp/archives/22697" data-mce-href="http://www.nistep.go.jp/archives/22697">「第10回科学技術予測…

国際学会@スウェーデン

スウェーデンのウプサラで行われている国際学会(SAME 2014)に参加してます。一年で一番いい時期に来ていて、町並みと気候を楽しんでます。 自分の論文が意外に読んでもらえていたり、やろうとしていたことがすでにやられていたり・・・で、やはり世界の研…

8月琵琶湖

今日は月例琵琶湖調査。ここ1週間くらい晴れが続いているおかげで、水温躍層がくっきりと出てました。表層の水温は29.7℃、透明度は10.0 m。深水層の水は一年中8℃なので、深いところからの採水の余りで手を洗うと最高に気持ちいい。 定例の採水もやりつつ、色…

USEARCHを使った16S rRNAアンプリコンシーケンス析②

前回よりもさらにマニアックなんだけど、備忘で書いておく。 USEARCHでNGSデータを分析するとき、454のMIDタグ付きのリードファイルであれば、前回の方法でそのまま処理できるんだけど、illuminaのリードの場合は、 ①ペアエンドのリードがそれぞれ別のfastq…

USEARCHを使った16S rRNAアンプリコンシーケンス分析

細菌の16S rRNAアンプリコンシーケンスの分析を一通り勉強したので備忘で。今回はUSEARCHというパイプラインを使って分析を行うことにした。全体像をまとめると以下の通り。 ①・②がデータをきれいにするステップ、③~⑥がOTUをつくるステップ、⑦・⑧が作ったOT…

PacBioを使った16S系統分析

次世代シーケンサーで環境中の細菌の組成を明らかにする方法として、16S rRNAのアンプリコンを使ったメタゲノム分析が一般的だ。今主流のilluminaや(消えつつあるけど)454を使った方法だと、シーケンサーのアウトプットのリード長がせいぜい500bpなので、…

自分の「大きな問い」

先日あった、学生の「研究計画発表会」で自分の研究計画を発表したとき、とある教官から「君の研究のBig Questionは何だ?」という質問をうけ、不意打ちだったのでうまく答えることができず、その後色々と考えていた。以前にも書いたけど、研究者として、ず…

7月びわこ

トリプル台風が来る前に月例の琵琶湖調査。水温は23.1℃で先月と大差ないけど、透明度は4.8 mでかなり低くなった。 植物プランクトンは、Staurastrum, Ceratiumのほか、Aphanocapsaなどのラン藻を含めて、小型でコロニーを作るタイプが増えてきた。栄養塩が枯…

NGS現場の会 2日目

今日は昨日以上に近い分野の研究発表が多く、有意義な1日だった。学会で他の研究者と話すことのメリットって、大きく3つあると思う。 ①自分の想像の上限が引き上げられる ②研究の問題設定の明確化・精緻化ができる ③知見を交換し、コラボ研究の可能性を模索…

NGS現場の会 1日目

今日からはバイオインフォ周りの情報収集を目的に、つくばでやっている「NGS現場の会」という学会に参加。今日は初日なので半日だけだったけど、規模も大きくて、勢いのある学会ってこんな感じか!という熱気が伝わってきて楽しかった。 僕の研究では、環境…

環境バイオテクノロジー学会 2日目

昨日に続いて環境バイオテクノロジー学会。昨日もなんとなく感じていたことだけど、研究対象が深刻な汚染(高濃度・高毒性・難分解)だったりするので、 ・環境中に栄養を撒く ・環境中に微生物を撒く ・遺伝子を組み替えた生物を使う といったことに対して…

環境バイオテクノロジー学会 1日目

今週はずっと関東出張中。僕は所属としても生態学の研究所にいるし、自分の研究のルーツも一応「生態学」にあると思っているけど、今後は「微生物学」寄りな知識や技術も身につけていきたいと思っていて、今年は情報収集をしに他分野の学会にも参加してみよ…

48連でCARD-FISH

顕微鏡下で細菌を種類ごとに染め分けることができるCARD-FISH染色。便利なんだけど、実験の手数が多くてかなりめんどくさいです。 48wellで培養しているサンプルを一つずつFISHで確認するのに発狂しそうになっていたので、48連のメンブレンブロッターを応用…

深海の微生物とその役割

深海の微生物と物質循環に関する約30ページの大作レビュー、ようやく読み終わった。 Microbial oceanography of the dark oceans pelagic realm, Limnol. Oceanogr., 54(5), 2009, 1501-1529 僕の研究では、湖の深層で得られた知見を、深海の研究に拡大して…

びわこ

今日は月例の琵琶湖調査でした。ここ最近の蒸し暑さが急になくなり、最低気温13度、ちょっと手がかじかむ寒さ。表面水温は20度で、水をくんで手を入れたら暖かい。 透明度は10 m。優占植物プランクトンはStaurastrumでした。 雨が降る前に帰ってこれてよかっ…

次世代シーケンスデータベース(SRA)の見かた

備忘的な内容もこの日記に書こうと思うよ。 今日は次世代シーケンス(NGS)のデータベースであるSRA(Sequence Read Archive)のデータ構造について勉強していたので、おさらいメモ。 データベースはどこ? データベースの本体はDDBJ(DNA Databank of Japan…